シャンデリアドシャングリラ
敬虔湛える聖職者像の前にたつ
橄欖珠を眼窩に嵌め
清堂の天蓋をみあげ
天恵の恩寵を渇望する
首の貴章はなにも謂わない
そうした孤独で孤高な
一信徒が演じる
点景
過劇な崇拝がバーサークした果て
点描で霊環から給わった潮の彩ろ
した絵の具を指毎にしたたらせ
すりすたるふりすたむ ぱるはる
ふいあふろだしたなみだの沢わが
寓像を穿つ 虚蔵に信戯吸われる
放射印が螺旋重に旋回しはじめる
どこまですべるか 可能性の幅は
滑車は意思の帆振れを後へ引摺り
やかてわたしは
アガルタへとひとの意識が辿った
貴跡を繙どくたび路のたびじたく
調のえ おあった
聖像は みらみらと まだこんな
未覚逝のわたしを睥睨している
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