ふじ翳の融逃




冬め入り前

青木ヶ原の樹海そばから

白ティアラかぶった富士をみあげた

まるでウェディングベールかけた

新婦のようだよ

高天岳 富士子さん

樹海の門前は息がもうしろい

尾根のシルエットは天晴れゾラに

すっきりと奔しり地と穹を別かつ

水肌まで神妙なユレゆれ 湖水地方

ひとつの季節幕まいの風叭びくと

精霊たちの囁やきまで聴える

キャハカハ ペタペサフォ ぼロンっ

それに対してママなる フジさま

応び聲ぇ かいして頬おり会いす

ほぉぉぉ......ほぉええぃ

おぇ......おぇおぇお..... ぉぉ...



ひがしづみ 闇暮れて

新婦 依るに混じっく

もはや余香も識えず

☆々 のウラテに 唯 号 一つ

ふじ翳 今日の日がにどととり戻せ

ない ので


ふるえながら

啜 すり鳴き

...すす






21/11/27 00:01更新 / OTOMEDA
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