播磨灘セロファン影絵




兵庫県にはけっこう節目節目で
足をはこぶ

とりわけ 明石市の谷八木海岸は
ちょっとしたプロムナードで
なんども歩きたくなるエリア
として自分の中ではインプット
されている

日の粉かがやく播磨のうみは
東だり手に淡路しまの島影
灘のかなたにはかすかに
讃岐地方の青い山々や小豆島が
浮かんでいて古代からの
この地が海の要衝だったことを
思い返させられる

自分は短い期間だったが一時期
因島で暮らしていたこともあり
瀬戸内の海には思い入れがある
にほんのくにのまっただ内宇で
いにしえからさまざまな
つわものたちがいきかい
義経公や尊氏公、黒田官兵衛
坂本龍馬らがそれぞれの目標
を絵描き往来してきた心の海

こうしてとおくはなれてみて
めったにいけなくなってみて
いっそう感じる
ニホンノ西沈へとつながってく
この海岸はひがしに飽いた
この渇き患いを慰めてくれる
ヒィリングメロディィなのだ


山々の垣と潮の関に扉ざされ
しぜんに環ちかわれた匣庭の汪け
波里窓の波紋をまた愛でにいこう




21/11/25 08:29更新 / OTOMEDA
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