謙虚の経


歳と共に人は傲慢になる

当たり前のことだが産まれた

そのときから傲慢な人間はいない

生を受けたときはだれもが

無垢で受身的で発見者で探索者だ

身勝手だがそれを傲慢とは呼ばない

社会生活のなかでの自分の立位置や

他者に与える影響の大きさを知って

考えてから自己は徐々に傲慢になる

好きな相手と結ばれたいと望むのも

傲慢だ eqaul egoism

永く生きて他者に対し自己の

自信を感じていてもへりくだり

謙虚でいられる人は心善き人だ

賢人であり善人であり人徳者だ

いまの永劫末世にそうあり続ける

ことがいかに至難なことか

そんなあなたたちに謙虚と

自棄を溶くこの嶷経を贈ろう

そこに愛憎はいらない

ただ我欲を殺し御ょすればよい






謙虚で聡明な人物は自動的に

時勢が高神みへと圧し昇げる

頂をみて辿ってきた路を振返り

他者に経験を説諭する顕能を

自ずからと獲る

称号だけの師範は実存には不要ない





21/11/03 09:34更新 / OTOMEDA
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