コロボコラボポックルふるりゅんっ
ぼくの掌のなかの
コロポックルのおんなのこ
かれらにはいくつか種別があって
堅い角の生えている属
わきばらから翔べない翅はえてる属
だけどぼくが掴まえて飼ってるのは
額から惹かる触角が長く伸びて
ぶらさがっている仔だ
名前をきいたら鴛鴦乃
由来を訊くと夫婦仲が睦まじい
鴛鴦(えんおう)の衾からとったとか
意外と古典和風ななまえだったんだな
ぼくはこの仔を以来オシッコと
呼んでいる
オシはその呼び方を怒るがぼくが
主人なんだからかまわないさ
ほらオシ このぼくを
「マスター!」と一度でも呼んでご覧
さあもう少しすればXmasだ
ことしのはコビトさんとコイビトに
なって初めての聖典だ
え、ちがう?コイビトじゃない?
そんなつれないなあオシ
そりゃ身長差と歳の差ものすごく
はなれてる雙たりだけどさ
なにせキミの年齢は弐百と五歳
初めて聞いたとき唖然としたよ
まるでエルフのように長命だったんだね
数十年前にキミ以外亡びたという
キミの一族は
さああとは聖夜の日までの課題は
如何にしてまだ残っているらしい
ほかの種族のコロポックルを捜し
キミに遭わせるかあるいは
遥か掛け離れた細胞サイズ差の問題点を
克服してその夜キミとぼくが交尾し
貴重なキミら一族の遺伝子もつ
ぼくらの子孫を後世に遺すか
それだけが学芸的命題なんだ
したっけホッカイドウ暮らしは
だから卒められないよね
ほかにどんな伝説のいきものが
例えばカッパとかツチノコとか
ヨシツネとか本州に息きづらくなって
逃げ出しして追い籠められて隠れてるか
捜し出して学術界の天たに露らすのが
まだまだ趣向しみだよ
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