断頭台の血花壇
カサコソと落ち葉の視えぬ下の通路を
ごきぶりどもが這いずり回る中
ボクたちは吊り頸び台または断頭台を
用意し贄を求める
支配には罰の夏への畏怖による
魅せ締めがカカせぬからじゃ(カカカカ)
と初等科の時分に司祭はボクらに語った
そして
贄がいた!
あなただ
まるで贄になるためだけのように産まれ
路頭を彷徨いていたあなた
あなたの命を吸って知ってステップアップ
そのつもりだった
それなのにボクだけの中で伺かが
カチャリと音を立てて逆転わった
あなたのその純真な美貌がボクの
本来の質実を惑わしたのかもしれない
永らく体制の部品だったボクは魔に
魅入られたのだ
ボクはあなたを活かす算段を略くらんだ
にげろと囁やくボクを円ぶらにみあげ
あなたは意味が分かりませんと首ふった
その無垢なタマシイの発露にボクに
芽生えた罪悪は更に掻き毟られ 萌 だえた
ボクはあなたの了承を取らず強引に
あなたを獄から放ち逃走の経路を
斡旋した
その結果が
ボクもあなたのトナリに脱衣のまま起ち
断頭台の元に観衆の眼前に晒される
このストーリー このお鎮まったCLIMAX
イマカイマカと客は掌に っせにぎり
グロ シイイインをまち侘びている
史上はじめての雄雌一対の断頭執行の
秒じまりを
二畳の鋭羽が図上で燦るめいたとき
あなたとボクはおもわぅ 睨つめあった
二種の血 散 も混じって畳鎖なりあい
花瓣を 墾 開嫁せるのだろうか?
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