島 堡 



彬ン彬ン 収束する一方の緊迫感
蔦に巻かれ陽に灼かれて 旧びた
煉瓦の影に身を隠す私たちチーム
唐突にメイトの額に照射される
クリムゾンレイザーポインター
やはり狙われてる?どこからからか
咽喉はすでにからから
敵ユニットが触り 殻ラ殻ラ響く鳴子仕掛け

う。
撃たれる
撃たれる
無防備に無抵抗にやられる舞えに
反抗反撃に打って翅て敵うを仕留める
  が 已でにお鮨
微丸がエアを裂いてきた
視える 自尊すべき動体視力と回避瞬速
でもやられた、口からエクトプラズマ
翅て直ぐ仏になった
なんて無慈悲なエピソード
その舞台 さよう 彷ま徨う此処は
絶海に阻ばまれた孤島
  
鎖ざされ日常から隔絶された閉鎖地での
モバイルコンパクトなミニチュア戦争
ポケット裏にしまい込める人造棘じごく
敵同士が互いを認知し蝗ったり蜂あった
らば名乗り合いそして死力を尽くし愛う
それがここのけっして多くないルール
ここは都市湾の中腹にある人工海堡
戦前戦中は軍旗施設だった公有廃墟を
富豪が買い取って娯楽施設に
他者を排してサバイバルに生続の真髄を
実感し生と死の境壁境淵を視てみたがる
緊迫追い求める好き者たちの自在開放な
ゲームフィールドへと昇格したギミック
さあ怪我もなく安全に コ・ロシアムエ!

と威勢よく身を飜えし油断をみせた途端
見た目は赤と黒でグロくベチャッと盛大
凄惨滑稽にペイント弾でやられた囮の俺
ああこれで陽動の使命は果たした
『おい、死体はうごくな!』
スピーカーからは静寂を劈く運営の叱責
当にここのサバゲーエリアは過酷でスレ
スレ 甘ったれた日常を映し晒す合せ鏡の
牢んぐだむ コンソウルであった



24/10/31 05:13更新 / OTOMEDA
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