半透明のスクエアのむこうがわに



こどものころ
医院の玄関はいると
いつもそこにあった
ガラスブロックの壁



すきとぉっていて
いつもお外のヒカリ
射し込んできて
待合室をフシギの空間に
変えてくれてた

ガラスの向う側には
お喋りのフェアリィテラーが
横たわってるんじゃないか
というような妄想も催されてて
ホッペを硝子格目につっつけ
アチラをながめてみると
唯だ色彩操なすぐるんぐるん
頬がおあむずっ『ちべたっ』て
令 ン やり した
ミルクめくるふるくむく
このよもあのよもどのよも
ふでんふでん どうだっていい
そんな脳睡活動の閉ざされた
自己満足にふるちむぉダイブ
したまま 幽体離脱した母まで
もどってこなかった
もどったら味わい尽す出来事を
新聞チラシの裏面に垂れ流して
投稿した そしたら通報された
投獄された
絶望した

もうっ このくにの建物のカベ

ぜんぶ ガラスブロックに

なっちまえば隙きとぉって

何もかも隔離さず

晒らけだせていいのにっ!

22世紀初頭にそんな文明を

創ろうぜ 太平末の志士たち






21/06/30 05:11更新 / OTOMEDA
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c