太陽の詩っぽ
お日様が
とぷり
とぷりと
暮れたなら
抜き足
差し足
忍び足
こそりと歩む路地裏の
人にはこびぬ 物語り
なんの因果か猫となり
人に飼われてみたものの
肌には合わぬ
あの暮らし
思い出す程切ないが
捨てた主人に
未練はないさ
心が凍てつく
こんな夜も
ヒゲが折れそな
あんな夜も
天涯孤独と決め込んで
しぶとく生きてやるんだと
/
ねぇ
旦那ぁ‥
そりゃね、
コタツの温もり恋しいが
今となっちゃ〜流れ者
誰もこんなオイラを
拾っちゃくれませんぜ
/
ビルの谷間を足早に
月の明かりに導かれ
どこ吹く風と独り旅
いつか必ず
太陽の詩っぽを
掴んでやるのさ
そうしてノラの
つぶらな瞳は
いつまでも
いつまでも
綺麗な星空を
見つめておりました‥。
とさ
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