紫陽花のひとりごと
紫陽花の色づく前の薄緑
待つのも楽しときめきの日々
真っ白なアナベルだけの線路脇
少し早めの登山鉄道
ひと雨がキスするように染めてゆく
頬を差し出す紫陽花の君
枯れていた庭の紫陽花よみがえり
あまた咲きたり空より青く
リーゼントヘアーのようだと君が言う
確かに似てるなカシワバアジサイ
紫陽花の移ろう様は七色の
虹が浮かんで消えるよう
万象の姿あふれる花ありて
来ては過ぎゆく短い梅雨に
紫陽花はやさしげなのに気まぐれな
君のようだね大好きだけど
大切に育てたつもりがどう咲くか
先はわからぬ子どもも花も
どの色も同じじゃないの一つとて
心はいつも万華鏡
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