最後のページ
子どもの頃 物語を考えるのが好きで
毎日ノートの中で遊んでた
主人公になりきってブツブツ言ったりニヤニヤ
したり
いつも家族には不気味がられてた
何やってんだ?て
大人になって恋の話も作ってみた
そんなときは私は外国人でとびきり美女な
ヒロイン、のつもりになった (別にいいでしょ)
推理小説を書きたくて登場人物を
いっぱい殺したけど
私の探偵はいつも結局事件を解決できない
そして現実の私の人生は物語のよう、とは
いかずいたって平凡
冒険することもなく 変わった事をしようとしても
うまくいかないことだらけだった
最大のエピソードはあなたと出会ったこと
あなたは日本人で普通の会社員
劇的要素はないけど
いちおう顔は好みだった
今はもう違うけど
あなたも私みたいに小柄で細い子がいいって
言ってたね
今はもう違うけど (それが何か?)
現実の私たちの物語
波瀾万丈にはほど遠い
それでも笑いや涙や怒りがある
今は第何章あたりだろ
これから どんな展開になるんだろ
一緒にふたりでめくっていこう
ふたりで
最後のページまで
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