秋の物思い
ゆらりゆらゆら曼珠沙華
風に吹かれて秋に揺れ
ぽろりぽろりと百日紅
夏の名残りの花が散る
雲間に見える青空が
遥かに見えて遠すぎて
少しさみしくなったから
私の心は物思い
道を辿ればそこかしこ
季節を追って花が咲く
千日紅の花籠を
置いてくれたのは
誰でしょう
まあるい姿が大好きな
苺のように誘います
見つめればいつの間にか
笑みが浮かぶ
小さな灯火点けるよに
私を迎える紅い花
見知らぬ誰かのやさしさが
自分のためかと感じるほど
ひとりぼっちを温めて
ひっそり静かな昼下がり
移ろう季節の物思い
時の足音聞きながら
今年も彼岸がすぎてゆく
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