たった一度の夏の歌

やさしい歌を聴きました

あれは空に響いた風鈴の音

鳴っていたのは昼下り

小さなふたりの笑い声

心がこぼれてきらめいて

広げた私の掌で

切ないぼどに無邪気に光る

そんな幸せな瞬きの歌

夏草 縁側 シオカラトンボ

幻のように消えそうで

消えずに残るいつまでも

遠のくほどに近づくの

空に響いた風鈴の音

小さなふたりの笑い声

たった一度の

やさしいやさしい夏の歌






23/06/20 16:58更新 / 香弥
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