残照

黄昏に目を凝らし
沈む夕陽の光を惜しむ

その輝きが美しくて
心奪われた

茜色の光の中 
帰って行くあなたの
愛しい背中を見送ったのは
いつだったか

遠い日の私たちの無邪気な時間

美しい景色は瞬く間に消えて
とめどなく刹那の砂はこぼれてゆく

目を閉じてもあの茜色は
浮かばない

かけがえのないものだったと
心が覚えているだけ


20/10/18 21:40更新 / 香弥
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