月と星の恋
東の空に一番星が光る頃
西の空へと淡いオレンジが消えてゆく
日没を待たずブルーグレイの宵闇が
やわらかく広がる世界に月が姿を現す
夜のとばりが降りる前の美しい色
その中に浮かぶくっきりとした月
今日の月は上弦の形
半分くらい影がさして
女性の横顔に似ている
少し離れたところに
月を見つめるように
銀色の星が瞬く
その光はまるで月に恋い焦がれ
横を向かずこちらを見てほしいと
願っているようだ
でも星はそれ以上月に近づくことは
出来ない
ふと見ると月も星が気になっている様子
やわらかな星明かりが自分に届けられた事を
知ってやさしい金色のオーラを送っている
月とあの星は両思いかしら
一番近くでずっと一緒に見えるけど
本当は何万光年も離れてる
星は精一杯輝いて月に愛をささやき
月はもう幾日かして満月になったら
星の方を向いてその光を包み込むのでしょう
そうして月と星は愛を語り合うのです
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