夢見の小船

君を待つ車の中で見つめてる

フロントガラスをつたう雨

時折激しくなる雨音と

ざわめく木々の二重奏

ひとりぼっちで聴いている

筋を描いて流れる雨粒を見ながら

いつしか眠りに落ちていた

ここは波間を漂う小船

つかの間漕ぎ出す夢見の海へ

空は灰色

波は銀色

こちらの世界も雨音ばかり

目が覚めて横を向いたとき

君が隣にいてくれたら

それまでゆらゆら揺られていよう

君に笑って起こされるまで



21/09/19 06:55更新 / 香弥
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c