タンポポの綿毛
シロツメクサを摘んだ団地裏の空き地
みんなで座って遊んだ
一緒にいたのは誰だった?
私は誰と笑っていたの
小さな手で集めたシロツメクサ
教えて貰って冠を編んだ
載せてあげたのは誰だった?
思い出せない
隅っこに咲いてたタンポポの綿毛を
吹いて飛ばしたあの日
まだ見えない未来を
私は見ていた
あれから長い旅をした
部屋の片隅
お気に入りの椅子に腰掛けて
時々ちらっとあなたを見る
あなたは横になってうたた寝してる
あなたの頭の上にちょこんと載った
シロツメクサの冠が見える
どこから来たの?
遠い遠い団地裏の空き地で
あの日手に取ってふーっと吹いた
タンポポの綿毛
ふわり風に乗って時を越えた
この部屋はシロツメクサとタンポポの畑
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