ミストシャワーに濡れながら
買い物を終えて外へ出ると
景色が変わっていた
地面が濡れて鈍色になり
車の上にはたくさんの雨粒と雫
さっきまでの熱く乾いた空気が
しっとり潤って
立木の緑も花壇の花も全てが
息を吹き返したようだ
見上げると青い空から幾筋もの
銀色の光が降りて来る
雲の切れ間と太陽と霧雨の世界
真夏の熱気がこもる地に
ささやかな贈り物を届けるような
静かな静かな雨
頬に当たると肌に冷たく残る
ああ 気持ちいい
こんな素敵な雨なら傘はいらない
このまま歩いて行こうか
空がくれたミストシャワーに
濡れながら
TOP