あの子はだあれ

遠くにぼんやり
裸足で跳ねてるあの子が見える

それは波打ち際だったり
それとも河原の石の上

笑ってるのかな
叫んでるのかな
振り向いてこっちに駆けてくるみたい

波打ち際なら一緒に歩こう
靴を脱いでスカートの裾をつまんで
ふたりで並んで足跡をつけよう

もしも河原だったら岩に腰かけて見ていよう
ジーンズの裾を膝まで上げて
夢中で魚を追ってるあの子を

きっと波はひたひたと寄せて
あたたかく私の足に絡むだろう

岩は手のひらにひんやりと
私を支えてくれるだろう

あの子はだあれ
たぶん私の知ってる子
あの子はきっと私を知らない

無邪気なあの子と大人の私
あの子はときどき私を見て
幸せ?て訊くのかな


21/05/06 23:27更新 / 香弥
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