透明な音

【九首と一句】


深呼吸した息が澄んだ紅茶に溶けゆくきみのそのほほえみと



しろじろと吐く息の強さを真に受けてポッペンの音冬空に



豊かなる星あなたの中でちっぽけでいられる生命いのちの明瞭さかな



その空へストレートに放つだけ波に揺られ運ばれる雲隻



変化球にゆらめく波紋に年輪をみて倒木に腰を掛ける



冷たき風のただ中に点々と灯す行きさき椿のあかり



雪の蝶無口なままにホウトホト光と影の瞬きよ



その影に一握の命思うほどに積もる雪にかくれし涙



山頂までの白さを希んでは融けてくずれた鎖骨の湖に


沢の音、滝の音、岩の音、わたしの鼓動

26/01/21 21:19更新 / 檸檬
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