蜜蜂
夕立は
明るい日差しにふる
白雨の叩きつけるような水面
あれこれと
最初の一歩の踏み出しかたが
わからず一人佇む
揺れる雲に月が隠れる前に
何かを願うが声にならずに
翼に憧れる歌
こんなにも
胸にしみ入るこの年になりて
これも幸
今は蜂の巣の中で
動かさねばならぬ身体
お互いの孤独の巣
灯りをともし
綺麗と微笑む愛しき日々
行きたいところに
行っていいのよと
君に折る紙飛行機飛ばして
蜂が蝉の一生に憧れ
脱け殻をつつきみた
夏夜の夢
扇風機を強にして
何かを叫び
今日1日ファイト
尺取り虫
いつかあの岩越えるよな
秋風や
残暑とともに米香る
蜜蜂と
花が恋して秋実る
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