余波に揺られて
寒くなると暖かさが恋しくなるように
芯のあたたかさへと迷いなく穏やかに
向かうことができる
ひとそれぞれに忘れるくらいに
もう開かなくなった本はまとめてゆく
鶏冠様の雷光に
鶏冠同士がぶつかってゆく小屋の
生産性向上の時代を経て
あたためる時間はまだあったか探す
自分の中に
雪を待つような気持ちで
ただ終末までの内省の旅のような道に
杖となってくれる目にみえぬあたたかさで
明日になれば
また憐れみの余波にのまれ 揺られ
さすらって歩く 行けるところまで
憐れみの余波 揺れている
そのゆめなかで
温度を保ち続けているひと
冬の日溜まりに手を繋げば
伝わってくる脈の波に少し透ける
あのひとの白い息が恋しかった
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