片時を合わせて
【短歌十首】
帰り道西の空に夕陽の花が揺れながら歩く速度で海に空に溶けていった
どれだけ光だったか瞳から落ちる水玉に映る大切
夜空へ解き放たれて想うひとは目を閉じても消えない星母子
三日月の舳先(へさき)に掬われて滑り込み目尻を拭う夢の中
吾思う故に君がいるこの不思議な世界で日々を紡いで
心に生ける花は野菊にしよう冷たき風に光あつめて
片時を持ち寄って歌を愛してひとつとなれる静かな片瀬で
自分を大切にしていいんだから詩(うた)を大切にしていいんだ
君に似た枕を抱き寄せ窓のそと風の音(ね)に星の瞬き
満潮の川橋に立てば釣舟に二人乗って月夜の海へと
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