静かな秋
嬉しいが悲しいになる間
悲しいが嬉しいになる間
その言葉の間を泳いでいます
葉と葉の間から見える太陽が
悲しい瞳にみえたり
嬉しい瞳にみえたり
価値観に染まる前に
言葉より早く、あの空に会いにゆきたい
言葉よりゆっくり、風に運ばれたい
言葉より深く、夜に沈み眠りたい
言葉を忘れて、ひらりと手放して
ひとつの果実を実らせたい
冬が来る前に
冬を越えてゆく為に
ただそれだけを言葉より自然に
許された命と成って
言葉より静かに壊れてゆく命と成って
心が動くまま ゆっくりと秋と成りたい
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