さくらいろのぼんぼり
お城に続く橋の上
さくらのぼんぼり連なって
小池の水面に揺れ映る
春の夜風とぼんぼりと
瞳に心に揺れている
見上げる月と
今は小さき天守閣
いつか登るの
お殿様
ご機嫌麗しい微笑みが
胸を焦がして止まないの
約束したのよ
あの月の裏で待ち合わせ
夜風が髪を撫でてくれ
かんざしみたいな
ぼんぼり揺れて
私の心はさくらいろ
今はまだ
羽ばたけぬかもは
ゆっくりと円を描き
足で漕ぎ漕ぎ思案する
ぼんぼりぼんぼり さくらいろ
いつか見た夢 月のいろ
ぼんぼりぼんぼり さくらいろ
池の水面にさくらいろ
揺れて揺れて香り立つ
龍の陽炎 月へ行く
お城に繋がる階段に
連なるぼんぼり
お花の籠やね
私を乗せてちょうだいな
あの月の裏で待ち合わせ
会えたら
新月
二人を隠して
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