冬満月の夜
【短歌十首】
カフェモカ
チョコレートソース溶かし飲む
ほっとひと息つくように
安らぎのメモリーを灯して
驚きながら思い返している時
元素の火を吐息で消すように
水辺の煌めきを掬うように
揺らめく炎をくぐり抜け一雫
あの流星の天まで越え
川辺に置かれた額縁
流れゆく水面に映した時を描く
遠くの空に冬の花火
木々の合間を灯すクリスマスツリー
未来を見据えに痛みを記憶する
ともに空を見つめるひとよ
あなたと分け合いたいこの時間を
想い出を永遠にするように
あなたの全てにありがとうと
伝えたい安らぎの空に包まれ
冬満月が雲を透かした夜に
あんまんを頬張る湯気白く
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