貝殻

貝の吐息で
小魚の呼吸で
海藻の片隅へ

愛したくても
欠片がいたい

貝の身ような柔肌
抱きしめたら傷つけそうだね

貝の溜め息で
小魚の心拍で
海藻の住処へ

愛したくても
欠片がいたい

横をみるとたいやき君が釣られていった

夜の街灯、点滅が光る路上で
あの子とやっと涼しくなってきたね 
嬉しいねと夜風を感じて
あんこを食べながら笑いあったんだよ
その微笑みを思い浮かべながら、
貝の身ような軟な心はまた
貝殻を閉じてゆきましたとさ

ぷくぷくぷく






24/10/13 09:09更新 / 檸檬
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c