空巣

【短歌八首】


面々としごき弾くような三味線は
血潮に生きろと彼岸花


後悔ばかりもうしない
ここまでやってこられた露草を探して


マンホール
歩く足音耳にこだます
電波のごとき時流かな


ゆっくりと音楽を聞きながら
海までゆきたいあの雲間の光


いつも闇に隠して言わぬ口
遠回し、廻ってみるか猿廻し


信頼の灯火消えぬこと
伝えて、滑り台まで走って滑る


カァカァと吾もないて
空巣まで、歌って帰ろう一緒に帰ろう


ブンブンとブランコからみえた
街灯下のベンチが心に残る






24/09/28 17:08更新 / 檸檬
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