知らなかった夢の花
知らなかった夢の花
知らなかったあなたにあうまで
咲いたことはなかった本当は
あなたにあって咲いたのかもしれない
あなたには咲いたかもしれない
知らなかった夢の花
知らなかったあなたにあうまで
咲いたことはなかった本当は
あなたにあって咲いたのかもしれない
はじめて知って、たしかに咲いたわたしの胸に、
香り高く咲き誇る薔薇や、百合、、
ともなにかきっと違うんだろう
知らなかった夢の花は
何処か心の隅で、咲いたから
時と心と、言葉たち
心臓が波打ち、空気がゆれて、
朝、見上げた雲に包まれて
夜には新月から少しずつ洩れる光を待つように
少しずつ夢の灯りを浮かべて飛ばした
白昼に咲く可憐なカノコユリ、
夏夜の一晩にだけ咲く月下美人
雨と泥に、撒かれた種は
揺れてのまれてそれでも咲いた蓮の花
夏の花の喜びと悲しみを抱きしめて
今まで、これまで、本当は
知らなかった花が
あなたの言葉ではじめて咲いた
わたしの中でたしかに咲いた
あなたとわたしの心の宙
雨と泥とに沈んた夜でも
微笑み合えば星のように
小さくキラッと咲くだろう
とても、青くて、好きな花
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