詩心 詩蜻蛉

【短歌八首】


ハンカチで汗拭きながら
挨拶する街に流れる鉄風鈴


内輪風にえいえいと詠うは愛し詩心(ウタココロ)
和服姿のひと


暗闇で手探りの心を写し合い
糸結ぶ二人の一冊


黙って夢を置いてゆく蛍の光
線香花火の香り散り


刺した闇、星が目に飛び込んで
こころにしみてふくらんだ


針を刺して、糸を通して結ばれて
重ねあったココロとコトバ


竹とんぼ
両手を合わせて熱放ち
アクセル飛行を涼しげに


螺線状に堕ちるとき、見つけ出す
あたらしい光、はじめの祈り

24/08/31 21:46更新 / 檸檬
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