ひとつゆ

【短歌8首】

水彩の絵の具で描く朝顔はきみの雨傘
沁み入る色合い


京の街和服姿は涼しげなりと
素麺の帯封を解く


涙川の情けに洗われた一隻が流れつく夢月の瀬に


夕映えの草原、解けた靴紐結んだら
バッタが跳ねて、前をみて


あなたの思い出知る人の叫びたくなる響鳴木霊した夜


一歩ずつ歩んで来た先々で
大切に丸められたきび団子


月の下ふたり影絵の写真なら
飾っていいかな夏の想いで


木陰にあなたの笑顔を探すよに
露草が咲く日を待っています



24/08/26 07:13更新 / 檸檬
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