星に願いを

眠りに落ちるときグラリと時空がゆがんで行く

夜空に流れる川に浮かぶ舟に乗るように

あの彼方への扉を 星はもっている

こころの扉を開けて

満天の星を見上げる

あのひとより美しいものはきっと星の数ほどあるけれど

心に映るあのひとは星よりもかがやいている

実直に走る汗が太陽に照らされて

ただその光の中にわたしも溶け込みたくなった

命みたいな水が瞳から零れた

あの光がなければ彷徨っていただけ

言葉は身体という殻を破って

羽をもって旅をする

わたしの心に水辺はありますか 

灼熱に羽を休めるなら空を映す水辺がいい

白波がたっていない

多くの葉で覆われていない

あの鏡のような泉は小さな自分を映すから

あの瞳の中に星が微笑むように映ったなら

星が持つ扉をわたしも欲しいと願ってみよう




24/07/07 18:01更新 / 檸檬
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