水無月の文(ふみ)
【短歌十首】
スズ虫と湯らいで昇天
傘下の雨唄きみの名をつぶやいた
水無月の
源氏ホタルと姫ホタル
命の灯し火を文にして
雨上がりどこから来たのトンボ達
空中を音符が舞って夏へ
秘密の花園に
愛の強要は御法度だと息づく青嵐
曇天のスマホ画面に
三猿は恥ではなく役に立つ杖技
花占いをしながら野道を歩いて
笑い合った みなの笑顔も咲いて散る
ハードなハートからつきせぬ思い
ひと雫の優しい道が歩みを導く
断捨離
シンプルライフ謳歌し
きみと同じ笑いの壺は残す
不動大山 流れ行く川 夏木立
いつもあなたは在ってくれた
山脈と水平線上の波長
奏でる夏の調べ両手をひろげて
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