きみの羽根を

運動会の練習かな

空高く伸びた銀杏の緑がいよいよ輝いて青空に学生達の声が響いてくる

家々の路地 軒先の鉢植えの花の香り

ちいさな神社 お稲荷さんと目が合う

この柔らかな日常の風の中に

きみのほほ笑みが

光にとけたような光景を

そっとこの目でありのままみたい

そう想いながら

日々あるいている

きみが投げ掛ける羽根をできるだけ

歪ましてしまわないように真っ直ぐに見たい、 

まだまだだけど、

しっかりと芯をとらえられるまで

何度も跳ね返して

そんなきみとの放課後のバドミントン、

楽しいよ

ああ、口が空いたままだ、わたし

今日は先の進路の相談とかをする

つもりだったけど

実際は目の前を切り開くことで精一杯だね

この先もこうしていたい、きっと

さあ 羽根返すよ

ねぇ 羽根返して

浮き足だって 無重力だよ

束の間だけでも風になりたいね

束の間だけでも青空を泳ぎたい

束の間だけでもきみだけになりたい

24/05/11 08:28更新 / 檸檬
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