初雪
初雪がゆっくりと流れた
初雪が流星のように流れた
楓の木を見上げれば
真っ赤な星母子が キラゆら
キラゆら 楓(ふう)の実と揺れている
あやしてくれるの
ケセラセラ ケセラセラと
白い小径に落ちる真っ赤な木の葉は
闘牛士の旗のように翻って
私を誘い舞う
牛飼いのように 穏やかな時しか
知らぬ私を夢中にさせたの
ねぇ 楓
私を連れていって
あなたの横にたって
夕日をみている
赤い光が沈んだら
白い小径をひとり歩いていくよ
夜空を見上げたら
初雪がゆっくりと流れた
初雪が流星のように流れた
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