青いゆりかご

つくつくぼうしの潮騒が
夕日に溶ければ夜波が満ちて
リンリンへ




高い雲に夢をのせた夏が散り
末広がりに泳いでいける





秋の朝 
目覚て不思議と澄んでいて
ただシンプルに笑っていたよ




ほっとする
静かに静かに
ただ君を愛していける秋が好き



湿った落ち葉が月夜に光れば
伏せた瞼にそっと口づけ



鏡に影は写らないけれど
君は確かにここにいてくれる




きみといる忘られぬ恋しい人の面影ごと綺麗ズルいほど




でもいいじゃない恋は絶え間ない苦しみ生の王冠だと言うよ



宇宙を駆け巡り落ちてきたもの
全て愛の欠片さ恋石さ



王冠より千日紅の花冠を
そっとかけて朧月に



生きているその事実をこえるホントを言うような覚悟のあの人



真実の口に手を入れて
もう無邪気に笑えないのね
泣きながら




どんな真実告白されても意地でも
笑って抱きしめてみせる




寒暖の夜露朝露
白露を結び息をのむよに地に落ちる



動かない
濡れた落ち葉の声がする
炎の矢から守ってあげたい



いったんもめんになってゆらゆらと
夜風に青いゆりかごを届ける







23/09/10 23:30更新 / 檸檬
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