輪郭のない

トランシーバーのようにしゃがれて


潰れていく声のように



私の声は途切れ途切れ



あなたに聞こえているだろうか



あなたの声はずっと心に在る



遠く高い空の雲に小さな紙飛行機か



ああ あれは本物のジェット機か



まるでシルクに透けて



ゆっくりすすむ



潮騒の白い泡は弾けて雲になる



どっちがどっちかで



どうなのかわからなくなる



海深く 空高く



あなたをおもっても



言葉にすると


ふわふわ漂い弾けて透けていく


どんなに思っても祈っても


もうなんとなく気づいてしまった


箱庭の沼のような真実に


一人私の言葉では
いくら熱の鉄柱を立てても


傾いていくだろう


ネット、ねっと、の網の闇から
その大波を全身に受け


潔く去ったあの兄貴には
純真な風がきっと吹いているだろう



そんな風に吹かれてみたいと


「翼をもちたい」


大好きなあなたをみつづけられる
未来に思う



もう透明な風になるしかないと



本気でおもっているんだよ



祈りが本当の心に届くにはね



どれだけ どれだけ



おもえば なれるだろう



どれだけ どれだけ



伝わるだろう



どれだけ どれだけ



どれだけ 



おもえば




23/07/09 17:26更新 / 檸檬
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