ゆらぎ

落ちていた紙を拾って折った

そうしたら トンボになった

落ちて朽ちそうな花をそえた

そうしたら 口唇が綺麗な朱に染まった

あり得ない奇跡が

夢の世界ではみられる不思議

永遠は自分の中にしか存在しない

写真の様な記憶

人に触れた感触

ただその中で

あなたの言葉に触れた

心のひだは

どんなものかたとえようがなく

心の奥底までなびかせて

掬い上げてくれたあのとき

この頬を伝う涙は

私の奥底の水なんです

永遠って感じの

その奥底の何かを掬い上げてくれたのは

あなたの言葉だった

あの時みた夢

時雨の空から濛々と立つ霧に

日が差してみえた

虹の架け橋を渡り

遠くの木まで見える深い森の中で

みつけた泉

小さな花が瞳に映って

星のように煌めいてみえた

どんな現実に追い越されても

その泉のゆらぎの中を

ゆっくりと泳いでいきたい




23/05/06 23:29更新 / 檸檬
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