香雨に咲く
雨上り
風に誘われ出会う藤
思いにまかせて咲いてみせて
風に落ちた藤蕾
手に取れば
香雨の姫の魔法にかかる
桜散り
ふと丸いみどりの芽吹きかな
愛の実りか小梅ちゃん
桐箱に
藤の花びら小梅をいれて
春の調べ響き香る
凛と立つ
楓に巻き付き伸び咲く藤
楓(ふう)の実と揺れ笑い合う
陽水が
流れてしみた野道は今、
輝きまして香り放つ
卯月雲
散った桜の筆先で
点々とのせた芝山
冬の記憶
くっつきむしの願い事
つけたまま遠くまで歩いた
シロツメクサ、レンゲ、ツツジ
野の花っていいなと笑い合って
手を繋ぐ
春歌う
柔らかな野を歩く
わたしの心もふわりと咲く
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