夜明三月
大切な思いは歌に閉じ込めて
壊れぬよう流されぬよう
切なさのカミナリが落ちて
避けるすべなく
青く光った春の雨
朧気に昼間の上気に霧がかり
熱ざえゆれる弥生月
猫柳
淡雪桜の夕空に
白くか細く歩く人よ
白い三日月
夕日は沈む見上げて今
われ浮舟にのりたし
愛が実る
歳月の風は優しい手
真っ赤な頬にふれるよな
舞うように見上げた星月
明日になれば地に降りて
生きていける
朝を繋いでいくように
囀ずる小鳥のように
耳羽そばだて
負けてもはしるはしった
ゆめだけはみせて
そのウマの名は春うらら
TOP