北の扉を開けて挿す花

寒もどり
空っ風にほっとする
まだ雛鳥のように飛び立たん



夜の扉
君に話す心の鍵は
明日の形になっていた



鉄の鍵穴
1500度が流れこむ
息をのみ一点集中



蓋の下
静かに息継ぎもがいてる
願わくば熟成発酵だ



あの星に手を伸ばす君の指先に
光る輪っかをさがす星雲



消えていく
霧の中でもひとつ漕ぎ
ため息色のゆめなか日記



強い雨
次の日には水溜まりに
安心してと君の日溜まり



一生の瞳で
一瞬の花を愛さんとする
きみにただ恋をする



風よ海よ
喜びで起こして彼方へ
あなたの心で貫いて



カラカラの喉に
オアシス君という
架け橋渡るわれは虹色




23/03/04 06:55更新 / 檸檬
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