生まれたての朝の息

こない手紙を待って

玄関のポストを見ては

繰り返し吐いた

ため息が全て雲になったような

曇天





ため息を止めて君に貰った手紙を

読み返そうと開くと

ストンと音がした

ポストに手を伸ばして

覗き込んで息を切らせ吐く

すると透明な手紙がだんだんと

薄く淡い水色に二羽の小鳥と

さくらの花弁が浮かび上がった





懐かしいような



新しいような色あいの封筒





曇天からは木洩れ日が

空気の川を流れて光りながら

私のところにまで届く





私は目一杯深呼吸をして





君へおはようと言った

23/02/23 17:19更新 / 檸檬
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