水平線までさようなら 3
この川の流れは
あの水平線につながっている
水平線は水が溢れ出したりせず
ただただ真っ直ぐに続くばかり
打ち寄せる波はこちら側
今 私の目の中の水平線は
溢れ出し 月を歪ませ
ピカピカ光らせた
やがて優しい風が吹くと
私の溢れた塩水を川辺に
スーッと落として
あの水平線まで運ぶかな
ただただ残酷なまでに
真っ直ぐな水平線
その上に光る
お月様にお星様
風が吹けば
悲しみなんか吹き飛ばして
この夜空に溶かして行くよ
ほてった頬を冷やす風
もっと吹いて飛んで行け
「さようなら」
「いたい いたいの
とんで いけ」
水平線までさようなら
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