大切

【短歌十首】

公園の遊具山に架かる鎖は熱き内に打った連なり


蒸し暑き道に風が吹くと草花と一緒に揺れて嬉しいかな


なんでもない風でもお互いを思う気持ちの内輪風に掬われ


雨降る慕情は何故という、わたしに向かって何故という雨足へと


初夏の山できみがみつけたギンヤンマ、私がみつけたアゲハチョウ


久方の如来観音の輪の彼方にパラグライダー飛んでいる


蓮の上に降り立つ如来観音像静かな笑み熱き日にも


アイコスの匂いは嫌いと遠ざかり瞼を細めて口とがらせて


あなたの笑顔は宝と書かれし遍路道で大切と想いし


その一滴よあのひとを映すコンタクトレンズになってよ星空よ








25/05/04 20:35更新 / 檸檬
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