灰色

私の心は何色かと
問われれば
おそらく灰色だろう

私の心の
陰と陽は

これまで感じてきた
怒りと悲しみ
そして苦しみからなる黒と

喜びと慈しみ
そして愛などからなる白が

混ざり合い
灰色となっている

その時と場合によって
濃淡は違うが
完全な白になることも
完全な黒になることもない

それは
誰にも言えることではないだろうか?

常に明るく笑顔振りまく人でも
辛く苦しい過去を背負って
涙を流しながら生きていたかもしれないし

何不自由なく安泰に
今を楽しく生きている人も
いつの日かその暮らしが崩れ
辛酸を舐めて苦悩するかもしれない

つまり
人生は常に順風満帆にはいかず
苦労が付きまとうものだ

でも
苦難ばかりが続くわけではなく
それなりに努力して対処していけば
苦労が報われ人生が開けることもある

人生の波は
凪ぐこともあれば
荒れることもある

それを繰り返して
感じるものも変化する

だから
常に白だけ黒だけにはならない

白だけしか感じない
また黒だけしか感じない
人生などない

完全な正義の白に染まることもないから
同じように
完全な悪の黒に染まることもない

そのため
他人の白さにも黒さにも共感でき
折り合いを付けられる

どっちつかずの色
それが調度いいのだろう

だって
どちらの色にもなれるから
人生により深みを持たせ
人間として大きく成長できたのだから

灰色の人生は面白く
捨てたものじゃないと思えている






19/12/09 00:38更新 / アキ
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