思う存分感じたい

施設の清掃を
ひたすらやっていく
毎日のルーティン

無心になって
作業するあまり

心の動きが
おかしくなりそうで

壁や天井を眺めては
外に広がっているであろう
空の青さや
雲の流れを想う

モップを握り
床を磨いては
地面に咲いているであろう
草花や
虫たちの生き様を想う

毎日
変わることのない
ルーティン

それは
心の機微を鈍らせ
感動することを
忘れさせようとする

いっそ
清掃用具を放り投げて

炎天下であっても良いから
外の世界に身を投げ出して

空気をいっぱい吸い込み

見えるもの全てを見渡し

聞こえるもの全てに耳を澄まし

触れられるもの全てに触れてみたい

私は
感じたい

生きているからこそ
思う存分

心の機能をフルに使って
感動したい






22/08/01 17:21更新 / アキ
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