泣いて笑って
今日は
祖母の
老健施設から
特養への入所があった
何かを感じたのか
祖母は
不穏になって
涙をこぼした
昔の祖母は
しっかりしていて
頑固で
人前で滅多に泣くことは無かった
そんな祖母が
年老いると共に
人前で
泣くことが増えてきた
年老いていくことが
怖くて泣き
トイレでの排泄が難しいため
オムツでするようにと言われて
泣き
今回は
施設移動を察して
泣き
色んなことに
泣いて
笑って
これを
子供返りと
世間では言うのだろうが
喜怒哀楽に
翻弄される様は
むしろ
人間らしくて
私にとっては
愛おしく思える
認知症が進み
誰が誰だか
ここがどこだか分からない祖母
何もかもが曖昧で
そんな中でも
何かを感じて
喜び
悲しむ
それが
可哀想だとは
私は思えない
祖母は
人形を欠かさず抱いて
我が子のように
愛おしんでいる
自分にとって
大切なものが
あって
それを
守りたい
大切にしたいという気持ちが
はっきりと存在している
その愛情により
祖母は生きる希望が持てていて
それを励みに
生きていくのだろう
生まれてから死ぬまで
人は
泣いて笑って
生きていく
それが
人生の基盤であって
それは
終始
変わらない
だから
素直に色んなことが
感じられることは
祖母にとって
むしろ救いになったのではと感じる
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