どんな仕事も人々の生活を支えている

私は現在
老健の清掃のパートをしている

毎日
モップや雑巾を持って
施設を掃除する

腕に力を入れて
床を磨き

腰を屈めて
トイレを磨く

トイレ掃除では
付着した糞尿を綺麗に拭き取る

こびりついた汚れは
ブラシで磨く

常に
汚れと向き合い

「暑い、疲れた」と言いながらも
施設内をピカピカにしていく

この仕事は
疲れるし
汚れや臭いと
向き合わなければならない

自分がやらなければ
施設が綺麗にならない

衛生を保ち
施設にいる利用者様やスタッフ
全ての人達が
安全に心地よく過ごせるように

任された仕事を
遂行しなければならない

私はこの仕事は
嫌ではない

仕事に慣れたのもあるが

この仕事は
誰かがやらなければ
いけない仕事なのだ

たとえ
汚い、臭い、疲れる仕事でも
誰かが率先してやらなければ
たちまち
施設は汚くなる

衛生が保てなくなると
人々が不快な気持ちになるだけでなく
免疫の落ちた高齢者の間で
感染症が流行ることだってある

よくよく考えてみれば
清掃の仕事は
人々の暮らしや仕事の安全を守る
重要な作業と言える

直接、利用者様に関わり
介護やリハをしているスタッフの仕事も重要だけれど

清掃という仕事が
それらの仕事よりも下ということはないと思う

世の中には色んな仕事があり
働き方も様々だ

会社でデスクワークをしている人達もいれば
工事現場で働く人達や
工場、農業に従事する人達
飲食店やホテルで働く人達もいて

私のように
障害者枠で清掃に従事する人や
作業所で支援を受けながら
働く人達もいる

色んな形で働いている人達がいて
それぞれの働きが
直接的にも間接的にも
何らかの形で人の役に立ち
人の生活を支えている

表面的に見て
「この仕事、辛そう」
「私なら、やりたくないな」と思えるような仕事があって

そういう仕事に従事している人は
どういう経緯があって働いているのか?
どういう想いを込めて働いているのか?
どういう形でその仕事は人の役に立つのか?

たんに
その仕事に従事している人に感謝するだけでなく
色々イメージしてみると
面白いと思う

仕事に優劣をつけるのではなく
そんな偏見を取り払ってしまえばいい

裏方だから
単純でつまらなさそうな仕事だから
あまり良い仕事と思えない

そんな価値観だけで見るのは
もったいない

そんな偏見
取り払ってしまえば良い

もっと視野を広げよう
多角的な視点を持って
その仕事についてイメージしてみよう

その意識が大事だ

だから
自分のしている仕事が嫌だと思う人達よ

向き不向きはあると思う
けれど
もっと自分の仕事に
誇りを持っていいんだよ

21/11/02 17:34更新 / アキ
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