あなたの帰り
幾たびも
「帰ってきたかしら?」と外をチラ見して
あなたの車の音も
「ただいま」の声も
聞こえない
もう、どれだけそれを
繰り返したのかしら?
「来たかしら?」と思えば
気のせいで
待てど、待てども
帰ってこない
いいえ、あなたは
私のことなど気にしなくていいのです
あなたがゆったりくつろいで
疲れを癒やせるように
私は私のやるべきことをしています
どうぞ、気がすむまで
お仕事なさって下さいな
そう自分に言い聞かせ
せっせと働き
手を動かしつつも
待ちわびてしまうわ
あなたの帰りを
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