真実を告げるよりも気持ちを受け止めて欲しい

信頼している人に
自分の胸の内に潜む
悩み苦しみを告げた

すると
「私には分からないから
病院で診てもらった方が良い」という
返答をよこした

自分には私の痛み苦しみの原因が分からない
だから病院で検査を受けるべきだ

その言葉は
もっともな正答だろう

頭では理解していた
この人の言葉は正しいと

しかし
私の心は
「もう、この人に頼るのはこれで終わりにしよう」と
信頼感を断ってしまった

その人は正しいことを言った
けれども私は
その正しさを受け入れなかった

その答えが返ってくるのは分かっていた
しかし、私の心はその答えを求めていなかった

嘘でも良いから
「分かっている」と言って欲しかったのか?

そういうわけではない

ただ
私が求めていたのは
適切な対処ではなく

「辛かったんだね」とか
「私も原因について考えてみる」とか
私の気持ちに共感し
受け止めてくれることだった

分からなくてもいいから
私のために痛み苦しみについて
一緒に考えて欲しかった

それは欲張りなのか?

誰だって
自分の出来ないことはしたくない

自分の出来ないことはしない
という境界線を引き
突き放すという行為は必要だ

その信頼していた人は
正しい

けれども
もう、その人を頼りたくない

再び頼れば
また同じことを繰り返し
その度に自分がショックを受けるから

できる限り
自分で対処しようと決意

少し怖いけれど
やるしかない

自分が成長し
強くなるしかないのか?

どこまでそうすればいいのか?
その果てが見えない

試練を与える神様に向かって
「ふざけんなバカヤロー」と
叫びたい



21/02/14 17:26更新 / アキ
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